
私は、地元密着型の不動産会社を一人で経営しています。
開業から38年が経ち、これまでさまざまな経験を積んできました。
かつては、地域の不動産業者が信頼され、地主さんや家主さんとの長いお付き合いの中で多くの仕事をいただいてきました。
しかし、時代は大きく変わりつつあります。
以前は、親子三世代が同居していることも多く、「いつものあの不動産屋さんにお願いしないと…」というような、長年の信頼関係が続いていました。
ところが現在では、親と子が別々に暮らすのが一般的になり、特にお子さんが遠方や他県に住んでいるケースも珍しくありません。

そのため、不動産の管理や売買においても、お子さんたちの人脈で業者が選ばれるようになってきました。
私たちのような地元業者とお子さんたちとの接点は少なく、先代が亡くなれば、その信頼関係も自然と途切れてしまいます。
さらに最近では、お子さんの配偶者、特に奥様のつながりが影響を持つことも多くなっています。
こうした事情により、有効活用よりも相続のタイミングで空き地が売却されるケースが増え、取引も「付き合い」より「安心感」や「ブランド」で選ばれる傾向が強まっています。
結果として、大手不動産会社への依頼が増え、地元業者の出番が減少しているのが現実だと思います。
また、ハウスメーカーもこれまでのような土地活用提案から方向転換し、自社で土地を購入して賃貸物件を建て、そのまま販売する「建売型賃貸の建築」へとビジネスモデルを変えつつあります。
これまでは「アパートを建てる地主さん誰かいませんかね?」だったのが、「いい土地有りませんかね?」に変わってきました。
いまや彼らは「賃貸アパートの建売業者」と言っても過言ではありません。
そして、地元の不動産業者も世代交代が進み、二代目社長が経営を引き継ぐケースが増えています。規模が縮小され、子育ても終わったのか、これまで見たことも無い二代目の奥様が店頭に出てくるといったスタイルも見受けられるようになりました。
特にコロナ禍以降、こうした傾向はより一層強まっていると実感しています。
これが、私が現場で感じている「地元の不動産業者とお客様との関係の変化」です。
これからも変化に対応しつつ、地元の皆さまに寄り添ったサービスを提供してまいります。
雑談でも何でもOKですので、ご来店ください。
いろんなお話が出来たら嬉しいです。
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