表の情報 裏の情報

                       表の情報 裏の情報

不動産の物件情報が情報誌やウェブサイトに掲載されることは一般的ですが、それが本当の意味での物件情報とは言い難い側面があります。

 

なぜなら、掲載されている情報は一般的にオープンなものであり、誰でもが知り得るものであり厳密な意味では情報ではなく単なるデータに過ぎないのではないでしょうか。

 

まず、情報誌やウェブサイトに掲載される物件情報は、不動産業者や売主が選択した一部の情報を公開しているに過ぎません。そのため、物件の欠点や問題点などのデメリットがある物件人気の無い物件情報は掲載されず、物件の魅力的な側面だけが強調される傾向があります。

 

これにより、情報収集をする消費者や投資家が物件を正確に把握することが難しくなっているといえます。業者が公開していない物件の中にも、消費者のニーズに合うものがあるかもしれません。そのオープンにされていないものこそが、真の情報と言えるのではないでしょうか。

 

実際に、ウエブサイトや情報誌に掲載するには費用がかかります。例えば賃貸物件などでは、決まりそうにない物件には費用を掛けないものです。人気がありそうな、そして決まりそうな物件から費用をかけて載せてゆくので、市場に出ていない物件は思いのほか沢山あります。

 

また、情報誌やウェブサイトに掲載される物件情報は、時には古い情報や誤った情報が含まれていることもあります。物件の売買や賃貸契約が成立した後も、情報が更新されずに掲載され続けることがあるため、実際の状況とは異なる可能性があります。

 

さらに、情報誌やウェブサイトに掲載される物件情報は、一般的な市場価格や相場とは異なる場合があります。

 

特に高級な物件や特別な条件を持つ物件は、一般的な相場とは異なる価格で取引されることがあり、そのような情報は公開されないことがあります。

 

これらを考え合わせると、情報誌やウェブサイトに掲載される物件情報は、完全な情報ではなく、その情報を信頼して物件を評価し検討することは十分な状態ではないといえます。

 

消費者や投資家が物件を検討する際には、複数の情報源を参考にし、独自の情報収集や調査そのうえで検討を行うことが大切です。

 

ウエブサイトや情報誌に載っている物件情報が、市場にあるすべての物件情報ではなく、水面下の物件情報も沢山あるのが実態でそれをどのようにして入手できるかということになります。

 

気に入った地域の街歩きや、地域の人達への聞き込みなども良いかもしれません。この点は、やはり不動産業者がその情報の一番近いところにいることは確かですから、業者と親しくなり、そういう情報を入手できる関係を築くところにポイントがあると思います。


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